2020年01月14日
Q:弟が亡くなり、義理の妹は妊娠中です。お腹の子も相続人になりますか?(前橋)
前橋在住の40代の主婦です。相続についてご相談があります。結婚して数年経つ弟が数週間前に事故で亡くなりました。葬儀は前橋市内で行いましたが、葬儀の席で弟の妻である義理の妹から相談を受けました。義理の妹は現在妊娠中で、まだ生まれていないお腹の子は相続人にあたるのか知りたいという相談でした。かつて前橋に住んでいた私たちの両親は二人ともだいぶ前に亡くなっております。
私なりに調べたところ、お腹の子供に相続する権利がなければ、義理の妹と私が相続人になるかと思います。弟の遺産がどのくらいなのかは詳しくは分かりませんが、私の気持ちとしては、今後生まれてくる弟の子が遺産を相続して、母子家庭となる義理の妹のため、弟の遺産が少しでも生活の足しになればいいと思っています。(前橋)
A:妻とお腹の子の2人が相続人となり、出生してから遺産分割協議をします。
被相続人が亡くなった際に相続人が妊娠中であった場合、民法により胎児も相続人となります。基本的に権利能力は生まれたときに初めて有することになりますが、相続に関しては民法886条1により「胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす」と定められているからです。ただし注意が必要なのは、万が一死産となった場合です。死産となってしまった場合は相続人として扱われず、最初からいなかったものとみなされます。その際には義理の妹様とご相談者様が相続人となりますので、無事に出生するのを待ってから遺産分割協議を進めます。よって今回のご相談者様のケースにおきましても、お腹の子は相続人とみなされます。相続人は妻と子供の2人となりますので、ご相談者様のご希望通りに相続は進むでしょう。
しかしながら、万が一お腹の子が死産となり、ご相談者様が相続人となった場合でもご相談者様が相続放棄を行うか、もしくは義理の妹様が全てを相続するという内容に同意し、遺産分割協議書を作成すれば、ご相談者様のご希望通りに進むかと思われます。
相続放棄は自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内が期限ですので注意してください。今回の場合は、ご相談者様は義理の妹様のお腹の子の死産により相続人となるため、ご相談者様がお腹の子の死産を知った時から3か月以内ということになります。
また、未成年者の相続人には法定代理人を立てなければなりません。通常未成年者の法定代理人は親である義理の妹様ですが、今回は義理の妹様も相続人であるため利益相反の立場になりますので、出生後の遺産分割協議の際には、家庭裁判所にて特別代理人を選任してもらう必要があります。
相続についてのご不明点などは後々のトラブル等を避けるためにも専門家に頼りましょう。前橋相続遺言相談センターは、行政書士・司法書士が在籍し、相続手続きに関する幅広いお困り事に対応が可能でございます。まずはお気軽に無料相談までご相談ください。ご相談内容により、必要な場合にはパートナーの税理士や弁護士と連携して対応できる体制を整えておりますので、安心してお任せください。
2019年10月16日
Q:生前父から援助を受けていた妹と均等に相続することに納得がいかない。(前橋)
長年前橋に住んでいる専業主婦です。結婚後は実家を出ましたが、両親も前橋の実家に住んでいます。闘病生活の末、先月父が亡くなりました。相続人は母と私と妹の3人になるかと思います。葬儀も無事執り行われ、少しずつ遺品の整理を始めているところです。
相続には期限があると聞いていましたので、正直まだ父を亡くした悲しみでそれどころではなかったのですが、先日3人で父の遺産相続について話し合いを始めました。
私も多少相続について調べていたので、兄弟(姉妹)で相続分が同じであることには理解がありますが、妹は長年仕事をしたりしなかったりで、生活費にとどまらず、結婚時の持参金や住居の贈与など高額にわたるものまで父が援助をしていました。妹は、これまで高額の援助を受けてきたにも関わらず、「法律では兄弟(姉妹)は均等に財産を分け合うのだからきちんと折半すべき」と主張しています。私は特に援助を受けることなくやってきたのに、妹と遺産の相続分が同じというのは、正直納得がいきません。生前に援助を受けていた相続人に対して何か法律はありませんか?(前橋)
A:一部の相続人への高額援助は「特別受益」にあたる可能性があります。
生前、被相続人が特定の相続人に行った一定の資金援助(住宅費用等)に関しては相続人間の公平性を保つために、その援助金を「財産の先渡し」とみなし、「特別受益の持ち戻し」という方法がとられます。
法律で決められている相続分は、配偶者が1/2、残りの1/2をご兄弟(姉妹)で均等に分割しますが、妹様がお父様の生前に多額の援助を受けていた場合、内容によってその生前贈与は特別受益に当たり、それを加味して計算した結果を相続分とする可能性があるのです。
生前贈与が特別受益と認められれば、妹様は遺産取得分から減額されることになります。 妹様が受けた特別受益分を相続財産に加算し(みなし相続財産)、その上で法定相続分を算出し、妹様はそこから特別受益分を差し引きますので、ご姉妹の最終的な相続での取り分は平等にはならないと言えます。
今回のご相談者様のように、特別受益分を持ち戻して遺産分割をしたい場合には、まずその主張が認められなければなりません。特別受益は主張しなければ自動的に認められるものではありませんので、相続人間で話し合い、他の相続人の同意を得ることが必要です。
主張に対し同意を得ることができなければ、家庭裁判所での遺産分割調停といった方法を検討することになるかと思います。
調停の場では特別受益に当たるかどうか、評価も含めて遺産分割の話し合いを行います。調停によって話し合いがまとまらない場合には、審判によって決定します。
相続人間の話し合いによって解決されることがベストですが、トラブルを避けるためにも、専門家の知識に頼り、きちんと納得して相続手続きを進めましょう。前橋相続遺言相談センターでは、前橋にお住まいの方からのご相談をお待ちしております。遺言書については今回の法改正についてお問い合わせも多く頂いております。将来の為に、早めに準備をしておきたいという方は、まずはお話しだけでも構いませんのでお気軽に無料相談をご利用下さい。
2019年07月12日
Q:夫の相続で前妻の子供に財産が渡るのを防ぎたい(前橋)
私たち夫婦は、私が初婚で夫が再婚です。最近前橋に念願のマイホームを建てました。夫と前妻の間には小学生の子どもが3人おり、3人とも前妻が引き取っています。私達夫婦の間にも生まれたばかりの子供がいます。
将来夫の相続になった時、遺産を前妻の子供に渡したくありません。前妻の子は3人もいるので、相続に出てくれば前橋に建てた家も持っていかれるかもしれません。前妻の子を相続人にしない方法はありませんか(前橋)
A:基本的に、前妻の子から相続人の資格を奪うことはできません。
離婚によって夫婦の縁を切ることはできますが、血のつながりは消すことはできません。したがって、前妻の子がご相談者様の旦那様の相続人である事は消すことができません。
遺留分を持つ相続人からその資格を奪うには、「廃除」という制度があります。これは生前に本人による家庭裁判所の申立てが必要な手続きとなります。著しい非行があった場合、被相続人に対して重大な侮辱を行った場合、ひどい虐待を行った場合などに家庭裁判所が「相続人にふさわしくない」と判断を下せば廃除が可能になります。なお遺言において廃除の意思を示す方法もありますが、この場合相続開始後に遺言執行者が家庭裁判所にその推定相続人の廃除を請求することになります。
また、相続に絡む殺人に関与をしたり、遺言書の偽造などを行うと「相続欠格」として相続人の権利をはく奪されます。
しかし、廃除や相続欠格はご相談者様が何か働きかけをして行うものではありません。
もし将来前妻の子が廃除や相続欠格になったとしても、それらが適用されるのは本人だけで、代襲相続が可能です。つまり、本人が廃除されても子供がいればその子供が相続人になるのです。
したがって、前妻の子から相続権をなくすことは考えず、生前対策によってなるべく多くご相談者様やご相談者様のお子様に遺産が渡るよう対策を考える事が現実的です。
具体的には、遺留分を考慮した遺言書を作成すること、生命保険を活用すること、民事信託を活用することなどが考えられます。これらは旦那様にご協力いただくことが必要です。
前橋相続遺言相談センターでは、遺言書の作成を始め生命保険の活用、民事信託の活用についてもご相談をお受けしております。初回の無料相談からご利用いただけますので、まずは一度詳しくお話をお伺いさせていただければより適切なアドバイスをさせていただくことが可能です。
旦那様の相続についてのことですので、可能であれば旦那さまにもご同席いただけるとよいかと思います。 まずはお気軽にお問い合わせください。
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